人魚パロ(旅玖×橘)2
起きられてしまった
まさかあんな虫の息から、起きるなんて思わなかった
「重いでしょ。泳ぐよ」
馬鹿なんだろうか。彼は。
「貴方は浮力を知らないの?全然軽い」
意地を張った私も私だけど。
このまま手を離せば彼は沈んでしまう
私は、それを見るのが嫌だったのかもしれない
洞窟に着くと彼は、私に向かってお礼を言った
その後、私の下半身を見て
それを
異形の下半身を
褒めた
綺麗だって
羨ましいって
自分も海で泳ぎたいって
全く変な人に出会ったものだ
私は口角をあげてしまった。
──────悲劇の物語はこれからだ。