東雲のゴミ箱

あ、ゴミです。はい。

数年前に会った病弱な女の子のこと

「ねえ、あなたはダレ?」




首を傾げながらその子は聞いた




これは、私がご主人に会う前の




ちょっとした




出会いと別れの物語





「久しぶり、空木。」





画面に映る小さな十字架に手を合わせる





「来るの遅いよリン」





懐かしい声が聞こえた気がする





「リン、どうかした?」





顔をあげてみると







ご主人が心配そうにこちらを見ていた





「ご主人に会う前に会った子のこと思い出していました」





興味津々なご主人に急かされて





口を開く






「あれは、数年前に興味本位で行った廃れた海街でのことでした」






もう一度、あなたのことを思い出すよ





何度目かはもう忘れてしまったけど






「その子の名前は空木っていうんです」






私は目を閉じて記憶の糸を手繰り寄せた

制服を着てきた頃の彼女の話

彼女が死ぬときに俺と交代したのは








一体なんのためだったんだろうか








自分のだらしなく、オカされた汚い体を








俺に見せるためだったのか








それともそれ以外なのか








正解はもちろん後者だ








目を覚ました時には








遠くに燃え盛る炎があったから








怖かったんだろうな








あ、手紙燃えたら意味ないな








俺は、必死に立ち上がって








炎のなかに体を入れた








あつい








死んでしまう








いくらか進んだ後








ぐしゃぐしゃに丸めた手紙を放り投げた








近くの木の根元に落ちてる姿は








どこから見てもただのゴミで








まぁ結果オーライかな








足の感覚が無くなって思わず倒れてしまった








体が焼けてるんだなってわかった








かすれる視界の中








彼女の声がなんとなく聞こえた気がした








いままで、ありがとう








それは、俺が知ってる








彼女の中で一番優しかったと思う








俺は口を動かす








どういたしまして、千雅








任務完了...かな








意識を手放した

制服を着ていた頃の彼女の話

彼女はよく、俺のままで








遠出をするようになっていた








そこで、出会った女の子に俺が








恋してしまったのもこの時期








したらいけないのに








バレたら蔑まれるのは彼女なのに








俺はその子を好きになってしまった








俺は思い立ったように遺書を書いた








定かじゃないけど








彼女自身が死ぬ気がしたから








彼女が死んだら俺はあの子に会えない








何も言えないまま終わってしまう








なら、なにか残しておこう








ただそれだけの感情で








俺はペンを走らせた








あわよくば、この手紙が








あの子に届きませんように








あの子が死ぬまで生きていられますように








そう思いながら書いた手紙を








俺は、彼女の制服のポケットに詰めた

制服を着てた頃の彼女の話act2

橘千雅とは



彼女は才色兼備という言葉で





その言葉だけで全てが説明出来る人だった





女子にモテる容姿に、





毎回張り出される各考査での成績は3位以内





彼女は、誰からも慕われ憧れる存在だった








あと彼女は、幼い頃に両親を








とても酷い方法で殺されていた








犯人には既に死刑が執行されている








その犯人が父親の後輩だったことからか








もしくはそれ以外のことなのかは








俺でも定かじゃないが








彼女は嘘をついてでも人に好かれたい








と、そう願うようになっていた








愛ってなんだろうなぁ








とか








酷い方法でもいいから愛されたい








とか








そういう言葉を漏らすことも多かった








俺という人格が出来たのも








だいたいこのあたり







彼女は愛に飢えているんだ








じゃあ次の話に移ろうか

制服を着てた頃の彼女の話

俺は俺であって俺でない





これは一番初めに話しておくべき事だろう





俺は、超難関私立女子高の生徒






橘千雅
タチバナ チヒロ





の二重人格であるってことだ





彼女はそうとうな美人だった





俺が言うから間違いなんてない





俺は彼女とは違って真実を話す人格だから





俺の名前?俺の名前は....そうだ





彼女が一時期執筆していた本の





名脇役の名前でも貰おうか





榊 智雅
サカキ チヒロ





この本の主人公は橘自身なので許してほしい





俺は、最後に物語のオチへの流れを作る





脇役くらいの役目がちょうどいいだろう





さて、彼女、橘千雅について





少しだけだけど話をしようか

うちの子まとめ

名前

  • タチバナ

性別

  • 女の子(おとこ)

年齢

  • 17歳(人間時16歳)

  • ウイルス

容姿

  • 黒髪(肩まで)
  • 黄緑マフラー
  • 白パーカー
  • 黒プリーツスカート
  • ニーハイ
  • ローファー

能力

  • 人を欺く

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名前

  • 澪枝
  • ミオシ

性別

  • 女の子

年齢

  • 14歳

  • 被験者

容姿

  • 黒(白メッシュ)一つ結び(首筋で終了)
  • 振袖(黒+牡丹柄)+袴スカート(臙脂)
  • 白黒サイハイ+ガーター
  • 下駄

武器

  • 脇差し

名前

  • 空木
  • ウツギ

性別

  • 女の子

年齢

  • 10

  • 人間(仮想世界外)

容姿

  • 薄ピンクのふわふわな髪、背中まで
  • 白いレースのワンピース
  • 赤っぽいカーディガン
  • 縦線入り茶色タイツ
  • スニーカーっぽいブーツ

その他

  • 病気で長く生きられない
  • 看護師も先生もいない廃れた海街在住
  • 友達が欲しいと願ったらテレビにりんちゃん登場

人魚パロ(旅玖×橘←???)5

私は、橘はその日生まれて初めて泣きました











大きな声を出して。













冷たくて、もうしわくちゃな彼を













初めて抱き締めながら













私は、彼を海の奥底へと連れていきました













綺麗な魚のたくさんいる、













私の大事な友達がいるところと同じ所に。













いつか、私が自ら死にに行ったとき













彼に会えるようにと願いながら。























さて、これにてこの物語はおしまいです。




私は、これから死にたくなるまで生きるでしょう。




でも、皆さん忘れていません?




アイツの存在を。



短いですが今回はこれにてThe end



次回からは、そうですね。



アイツの話を少ししてあげましょう



もうちょっと待ってて、旅玖君。